ガンは遺伝するのか
遺伝によるガンは全体の5%程度に過ぎません。これら家族性のガンは「家族性腫瘍」と呼ばれています。代表的なのが大腸ガン、乳ガン、卵巣ガンです。
家族性のガンには、「ガン抑制遺伝子」が関係しています。ガン抑制遺伝子というのは、身体の細胞がガンになるのを防ぐ働きがあります。両親からひとつずつ受け継ぐものですから、基本的にガン抑制遺伝子を2つ持っているのが普通です。
2つのガン抑制遺伝子が両方とも傷つくまでには長い年月がかかります。そのため、ガンは高齢者にならないとかからない病気なのです。
ところが、通常2つあるガン抑制遺伝子のひとつに、生まれつき突然変異がある場合、若い年齢でガン(家族性腫瘍)が発生します。しかも多くの臓器にガンができる傾向があるのです。